昨今国際情勢が緊迫している中、日本でも徐々に注目を浴び始めている「核シェルター」。
北朝鮮による度重なる核ミサイル実験など国際緊張が高まる中、日本の防衛政策による公共シェルターの整備も期待できないことを考えると、個人でシェルター購入を考える人も徐々に増えてきているのではないだろうか。
本記事では、
- 海外核シェルター製造メーカーの紹介や参考価格
- 日本の核シェルター販売業者
について紹介していく。
核シェルターを購入しようか考えている人や興味がある人に何かしらの役に立てれば幸いである。
日本で購入可能な核シェルター製造メーカーは?参考価格も!
日本で購入可能なアメリカ、スイス、イスラエルの製造元のメーカーや製品の特長について紹介していく。
核シェルターと一口に言っても、
- 地下埋没型
- 地下ヤード型
- 地上ボックス型
- 空気清浄型
などがあるが、種類は問わずにメーカーについて挙げていく。
※製品の価格についても言及するがあくまで参考情報として見ていただきたい。詳細を知りたい方は販売店に見積依頼することをお勧めする。
アトラス・サバイバル・シェルターズ社(米国/地下埋没型)
引用 atlassurvivalshelters 製品カタログ(2018)
アトラス・サバイバル・シェルターズ社はアメリカ・カリフォルニアに拠点に置くシェルター専門会社である。
さかのぼること東西冷戦時代の1950年代から同社の核シェルターの供給が始まり、米軍基地にも利用されるなど、歴史と実績がある会社である。
現在では世界30ヵ国以上に納入しており、日本では七呂(しちろ)建設、エクサスパートナーズ株式会社などが販売店として製品を取り扱っている。
製品ラインナップの中でも、地下埋没型の「ボムネード」が日本での取り扱いも多い。
ボムネードについてはアメリカでは300万円以下で購入可能なフロアプランもあるが、施工やトイレは別価格になる。
日本で購入するとなると関税などもかかる。
販売店にもよるが施行など含めて、少なくとも1,000万円以上は見込んでおくべきだろう。
ボムネード以外にも、庭などに設置する地下ヤード型「ガーネード」や、家屋内に設置する「ネードセーフ」なども日本で購入可能である。
※アメリカでは他に「Rising S Company」というシェルター大手メーカーがあるが、調べた限り日本で取り扱っている販売店は無いようなので説明は割愛する。
Andair社(スイス/空気清浄型)

永世中立国で核シェルターの普及率が100%を超えるスイス。その中でもスイスで90%以上のシェアを占めている会社がAndair社である。
50年以上にわたり、世界55ヵ国を超える納入実績あり。日本では織部精機製作所などで購入可能である。
放射能・汚染空気除去フィルターシステムが主軸製品であり、放射能塵などの有害物質を99%をろ過し、外気を安全な空気に変えることが可能である。
単純に室内に設置するだけであれば機器費込みで200万円代で購入可能である。
Beth-El社(イスラエル/空気清浄型)
引用 WNI shelter
スイスと同じく核シェルター普及率が100%のイスラエルのメーカー。
1974年創設で、軍事設備など含む様々な事業を手掛けている会社で、NATO・中東にも納入している。
日本ではワールドネットインターナショナル株式会社、株式会社シェルターなどで購入可能である。
スイスと同様に信頼あるメーカーだが、一般家庭にも導入しやすいコンパクトな空気清浄型「レインボー」が製品ラインナップとして魅力である。
コンパクトだからといってお手軽な価格というわけではなく、定価は280万円である。(参考:ワールドネットインターナショナル株式会社)
しかし、一般家庭にも導入しやすいので、気軽に設置できるのが魅力である。
核シェルターに強い国内の設計・建築会社を紹介!
さて、基本的に日本で販売している海外製の核シェルターは前述した通り、
- 埋没型/ヤード型で工事が伴うアトラス・サバイバル・シェルターズ社(アメリカ)
- 屋内設置空気清浄型のAndair社(スイス)、Beth-El社(イスラエル)
が主流となっている。(ドイツ製も日本で購入可能なようだがメーカーは不明。)
空気清浄型の核シェルターに関しては日本国内で力を入れて取り組んでいるメーカーは見受けられない。
ただ、核シェルターの設計・施工をする会社はいくつか存在するので主要な会社について紹介する。
織部精機製作所
埋没型/ヤード型などの核シェルター設計・施工に関して伝統・実績がある会社の一つが織部精機製作所である。
1982年創業の神戸市の会社である。
特に2017年の北朝鮮の核実験などが話題になった際に、海外メディアでも同社が取り上げられている。
室内の設備はスイスのAndair社を取り扱っているが、各顧客の要望に沿うように設計・建築をしている。
引用 織部精機パンフレット
また、 過去の社長である織部智男さんの著書に「シェルター 第一巻 基礎知識」などがある。
私が調べた限り日本で核シェルターに関する専門書を書いた人は他に見受けられなかった。核シェルターへの情熱も感じる。
空気清浄型核シェルターのみの販売も行っている。
核シェルターに興味がある方は購入先の一つとして検討してみるのが良いだろう。
ワールドネットインターナショナル株式会社
室内型核シェルターを主要製品ラインナップに置く会社がワールドネットインターナショナル株式会社である。
この会社を代表する製品の一つが「WNI-SHELTER(最後の砦)」という特許も取得している室内型核シェルターである。
引用 https://kakushelter.com/
用途としては防爆・耐震・耐放射性物質・耐生物兵器・耐化学兵器を兼ねる万能型のシェルターといったところだ。
室内設置の空気清浄型装置はBeth-El社製(イスラエル)の「レインボー」である。
何より本製品の魅力はマンション・戸建てなどにも設置可能ということである。
また、工場や企業向けの大型設備にもカスタマイズも可能なので、顧客のニーズに沿った製品も納入可能だ。
様々なメディアにも取り上げられており、実績も豊富である。
主力の地上型製品以外にも地下埋没型なども手掛けている。
まとめ
さて、今回は日本で購入可能な核シェルターの製品について紹介してきた。
紹介してきた核シェルターの表にまとめてみると下記の通りである。
核シェルター種別 | 製造メーカー | 参考価格※目安 | 国内取り扱い店 |
地下・地上設置型 | アメリカ | 最低1,000万~ | 七呂建設 エクサスパートナーズ 等 |
空気清浄型 | イスラエル | 定価280万円 (レインボー36Vの場合) |
ワールドネットインターナショナル株式会社 等 |
スイス | 200万円代 | 織部精機製作所 等 |
また、核シェルターに強い設計・施工会社として日本では織部精機製作所、ワールドネットインターナショナル株式会社が伝統・実績がある会社である。
これから核シェルターの購入を考えている人などいれば是非販売会社に問い合わせなどして聞いてみてほしい。
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